私は、昭和53年5月3日(憲法記念日)、当時は小倉北区貴船町にあった小倉記念病院(現在は当事務所の向かいにあり、ご縁を感じます)で生まれました。
出産予定日は6月3日であり、ちょうど1か月早く未熟児で生まれたことになります。
生まれた直後は命の危険もあったらしく、両親も最悪の結果を覚悟して号泣したそうですが、何とか持ち直し、現在に至ります。
大学の法学部に進学し、周囲では進学直後から司法試験の勉強を始める人もかなりいましたが、進学当初は、弁護士になる、などとは全く考えていませんでした。
興味がないわけではなかったのですが、当時は、弁護士の実際の業務を知らず、テレビドラマで垣間見る程度でしたので、(ドラマのように)法廷で書面を見ずに大弁論を行うなんて自分にはできない、と考えていました。今考えると、単に逃げていただけなのかもしれません。
大学2年生になり、弁護士の実際の業務内容が少しずつ分かってきました。
今思えば非常に生意気なのですが、当時は、お金儲けのために働くのはいやだな、などと考えており、「弁護士はお金のためではなく、困っている人のために働く。それでいて、相応のお金ももらえて、助けた人から感謝してもらえる。こんな素晴らしい仕事は他にはないのではないか。」との思いが次第に強くなり、一念発起、司法試験の勉強を始めました。
当時の司法試験は、択一試験、論文試験、口述試験をパスしなければなりませんでした。択一試験も難しい試験なのですが、運良く在学中に受けた初回の択一試験をパスし、論文試験は不合格になったもののそれほど悪い成績ではなかったので、これはすぐに受かるかも、と思ってしまいました。
これが大きな誤りでした。
当時、論文試験の対策として、多数の解答例を暗記し、暗記していた解答例のうち、試験問題に適合しそうなものをそのまま吐き出す、というようなことをやっていました。ただ、このようなやり方だと、本番で、想定外の問題が出たときに全く太刀打ちできませんでした。
3回目の論文試験が不合格であることを確認したとき、ようやく、今のままの勉強法ではだめだ、ということを認識しました。
それからは、どのような勉強方法がよいのか、いわば「勉強法の勉強」を1か月くらい行いました。
その結果、暗記したものを吐き出すのではなく、自分の頭で考え、自分の言葉で問いに正面から答えることが最も重要である、という当たり前のことに気づきました。
そこからは、解答例を暗記することはやめ、自分の頭で考え、自分の言葉で問いに正面から答える、ということだけを意識しました。不思議なことに、勉強時間は依然より少なくなったのですが、模擬試験の成績は飛躍的に向上し、自分でも文章力が上がっていることを実感しました。そして、4回目の試験で無事合格することができました。
少し遠回りはしましたが、「自分の頭で考え、自分の言葉で問いに正面から答える」ことは実務でも重要なことであり、受験中にそのことに気づけたのはラッキーだったのかもしれません。
司法修習(司法試験合格後の研修のことです)を経て、平成17年(2005年)10月に弁護士登録し、2年半後の平成20年(2008年)4月に河合法律事務所を開設しました。
開設以来、幸いにもお客様やスタッフに恵まれ、順調に事務所の規模を拡大し現在に至っております。
弁護士として心がけていることは多岐にわたります。まず、困っている人に寄り添う、という気持ちは忘れないようにしています。もちろん、いろんな法的知識や解決方法を知っている、という技術的な部分も大切なのですが、依頼者様と心を通わせることができなければ、どんなに立派な解決方法であったとしても、それが依頼者様に入っていきません。
また、できる限り明るく快活に振る舞うことも意識しています。
お客様は、法律問題の解決のために相談にお越しになります。ここで忘れてはならないのは、お客様は、単に法律問題の解決のためにお越しになるのではなく、多くの場合、一刻も早く精神面での不安を解消したいと思ってお越しになる、ということです。
このとき、相談に対応する弁護士が、深刻な顔をして「ウーン」と唸って下を向く、などの振る舞いをしたらお客様はかえって不安になってしまいます。
そういう考えのもと、お客様からお話をうかがう際は、できる限り明るい雰囲気を保つようにしています。
最初の相談に来られたお客様から、「先生に話したら気が楽になりました」と頻繁に言っていただけるのも、その辺りに理由があるのかもしれません。
まだまだ未熟ではありますが、お客様と同じ方向に向かって、同じ目線で、寄り添っていける弁護士に近づけるよう、一層精進する所存です。
経歴 |
学歴 2005年 2008年 2013年 |
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諸活動 |
2010年度 〜 2012年度 2013年度 2013年3月 〜 2018年5月 2013年4月 〜 2014年度 2016年度 〜 2018年度 2017年度 2018年6月 〜 2019年度 〜 2020年度 2022年度 2023年度 |
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講義等 |
2009年 〜 2014年 2014年11月 2014年11月 |
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主な取扱分野 |
企業法務(契約書の調査・作成、契約交渉、起業支援、債権回収、事業承継、事業再生、海外事業支援等) 交通事故その他の事故対応(加害者側、被害者側) 海事関係(海運事業者のグループ化・事業承継問題) 不動産関係事件(賃料請求、土地・建物明渡請求、強制執行、賃料増減額請求、登記関係訴訟) 請負代金・委託料・傭船料請求 債務整理(破産、倒産処理) 遺産、相続、成年後見等 その他一般民事事件、家事事件 |
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