1. 身元引受人を探してほしい

利用の実例〈1〉（療養型病院のソーシャルワーカーからのご相談）

〈1〉ご相談内容

体調を崩した高齢者がいるのですが、急性期の治療が終了したので、当院に受け入れの話が来ています。しかし、急性期の病院からは、本人には支援してくれる親族がいないとの報告があります。

当院としても、今後の本人の治療方針の説明や死亡した場合の連絡など親族とお話しをすることが多くなると思われるのですが、当院に受け入れるにあたって、どのようなことをすればよいですか。

〈2〉対処方針

上記のようなご要望があったので、まずは弁護士が病院に出向き、療養型の病院のソーシャルワーカーの方とお話しをさせていただきました。また、ソーシャルワーカーの方との面談を終えたあとに、ご本人の面談をさせていただきました。

その結果、ご本人は、寝たきりの状況ではあったものの、発語も可能であり、ある程度のお金の管理もできるような判断能力があるように思えました。また、ご本人は、書字をすることもできました。

当職としては、ご本人の体調悪化・判断能力低下が生じる可能性があることを考え、法定後見制度の利用をお勧めしました。ご本人より、ご依頼を頂き、法定後見の申立てをすることとなりました。

法定後見申立をする場合には、ご本人の戸籍調査を行うことになります。その調査の結果、ご本人の推定相続人が判明します。したがって、法定後見の申立ての際に、キーパーソンになりうる方が見つかることになります。本件では、当職が判明したご親族に、事前にお話しをさせて頂き、後見手続がなされた後に、どのようなことをご協力頂きたいかなどご説明をさせていただきました。

本件では、当職がご本人の後見人になりました。判明したご親族は、本人とは一旦は疎遠になっていたものの、当職の業務に協力していただくことができました。ご親族は、頻繁には本人の見舞いなどはできないものの、本人が入院する際には、入院関係の書類を作成頂いたり、病状の説明を受けに来ていただいています。